
あなたがつい先ほど町中ですれ違った“人”が、実は人間に擬態している妖怪だったとしたら……。あなたは、その正体を見破ってみたいと思うだろうか。
『狐の窓〜ゆるっと怪異〜』(夜風さらら/KADOKAWA)は、人間の世界に紛れて生きる妖怪と、人間との交流を描いた連作短編漫画だ。
主人公のナギは、人間でありながら、妖怪のちょっとした悩みをゆるっと解決する東雲探偵事務所で助手として働いている。所長である不思議な少女・レンに“狐の窓”を教わったことをきっかけに、様々な妖怪たちと関わるようになる。
“狐の窓”とは、指を組んで不思議な窓を作る呪術だ。のぞき込むことで、妖怪の正体など目には見えないものを見られるようになる。本作に登場する妖怪は、一度は名前を聞いたことがある有名な妖怪から少しマイナーな妖怪、かわいらしい妖怪から恐ろしい妖怪まで、非常に多様だ。女学生に擬態している猫又や、人間界の機械製品に興味をもって人里に下りてきた鴉天狗、オタク男性に化けている鬼などが登場し、人間社会に溶け込む姿と本来の姿とのギャップも魅力的で、必ず“推し妖怪”が見つかるだろう。