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  • 本を読めなくなった人たち コスパとテキストメディアをめぐる現在形 稲田豊史/中央公論新社


    『本を読めなくなった人たち-コスパとテキストメディアをめぐる現在形』(稲田豊史/中央公論新社)は、読書や文章を読む行為そのものの変容について多角的に切り込み、同著者の『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形』(光文社)の続編とも位置付けられている1冊だ。


    若者を中心として広がる“本離れ”、年代を問わず深刻化する長文読解力の低下。それらの原因として真っ先に思い浮かぶのは、YouTubeをはじめとする動画プラットフォームの興隆や、XをはじめとするSNSの浸透だ。情報を得る手段の多様化によって、本はオールドメディアになったというのが一般的な考察だろう。しかし、それは単なる表層に過ぎず、情報を得る媒体の変化に伴い、文字に対する体感や、読書に対して抱くイメージも大きく変わりつつある。


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