
話題の新人作家を生み出すことで定評のある宝島社主催の「このミステリーがすごい!」大賞。昨年10月に発表された第24回大賞受賞作「龍犬城の絶対者」(犬丸幸平)が、このほど『最後の皇帝と謎解きを』とタイトルもあらたに単行本化されることになった。中国・清朝末期の紫禁城を舞台に、なんと元皇帝と日本人絵師が謎解きに挑むという異色の歴史ミステリーだ。
世界情勢が緊張を高める1920年。北京の胡同に住む日本人絵師・一条剛は、その水墨画の腕を買われて紫禁城に住む清朝の元皇帝・愛新覚羅溥儀の水墨画の外国人帝師として雇われる。といってもそれは表向きの理由で、実は剛に託されたのは城にある水墨画の贋作を作ること。本物を贋作にすり替えて秘密裏に売却し、清朝復興のための資金を調達しようという目論見があったのだ。