
宝島社が運営する2026年第24回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞した『最後の皇帝と謎解きを』(犬丸幸平/宝島社)は一風変わった歴史ミステリーだ。
舞台は国際的な緊張が高まる1920年の北京。その中心である紫禁城で起こる事件に、なんと元皇帝の溥儀と日本人絵師が挑むというもの。謎を解く中で、次第に二人の間には身分も国も超えた友情が――。
この作品を無類の本好きで知られる元日向坂46の宮田愛萌さんはどう読んだのか? 感想をお聞きした。
●ミステリーなのに、ラストで泣いてしまった!
――本作を読んでいかがでしたか?
宮田愛萌さん(以下、宮田):ミステリーなのに主人公たちの友情とか人の心の動きがすごくよくて、ハッピーエンドを祈る気持ちのまま読み続けてラストでちょっと泣いちゃいました。私、友情の物語がすごく好きなんですよ。なので胸が熱くなって「この本、好き」って。
――舞台は1920年代の中国、廃帝となった愛新覚羅 溥儀の住む王宮・紫禁城です。なかなか特殊な世界ですがすんなり入れました?
宮田:あらかじめ情報を入れたくなくて帯を外して読み始めましたけど、あんまり気にしなかったですね。もともとジャンルは気にしないほうなので、今回も「そうなのね」と思っただけでした。ただ登場人物の読み方は中国語で難しく、音読したりしましたが。実はあまり歴史が得意ではなくて、最初は時代のことはあまりピンと来ていなかったのもあります。読んでいくうちに溥儀とか知っている名前を見つけて「そういう世界なのね」ってわかって、もうちょっとちゃんと勉強しておけばよかったと後悔したりしました(笑)。
――歴史がわかることで感じる面白さもあるかもしれませんが、「知らなくても楽しめた」のは大事です!
宮田:読みながら「そっか、だからこういう状態なんだ」とか理解できるので、歴史とか苦手でも楽しめるのは確かです。当時の風俗もさらっと出てくるからスッと入っていけるし、背景は背景として物語を純粋に楽しめますよね。あとは主人公が日本人(水墨画の帝師・一条剛)っていうのもよかった。やっぱり感情移入しやすいですから。