ダ・ヴィンチWeb


読者の投票によりノミネート作品を選定する「次にくるマンガ大賞」。2025年度のコミックス部門第1位は「週刊少年ジャンプ」連載の『魔男のイチ』(集英社)、Webマンガ部門1位は「少年ジャンプ+」連載の『サンキューピッチ』(集英社)と、ジャンプブランドの作品が独占した。


「少年ジャンプ+」は2014年にリリースされたマンガ誌アプリ。10年間で『SPY×FAMILY』『怪獣8号』『ルックバック』『ダンダダン』といった人気作が多数誕生した。2025年5月には、その軌跡を追ったノンフィクション『王者の挑戦 「少年ジャンプ+」の10年戦記』(集英社)が発売され話題になった。


なぜマンガアプリとしては後発であった「少年ジャンプ+」が、大ヒット作を連発する圧倒的な存在になれたのか。その秘密に迫るべく、「少年ジャンプ+」の2人の編集長、中路靖二郎さん、籾山悠太さんにインタビューを実施。「少年ジャンプ+」の現在と未来、そして「王者たる所以」を聞いた。


編集長として「持続可能な体制」を築くために


――「少年ジャンプ+」は2024年6月からダブル編集長というかたちでお二人が就任されました。まずはそのあたりの経緯からお聞かせください。


中路:「少年ジャンプ+」の規模がどんどん大きくなり、一人の編集長が作品のクオリティコントロールを担いつつ、アプリ運営も統括するのは相当タフな作業になっていました。もう一段階大きくなるためには、編集長2人体制は理にかなっていると思いました。


籾山:中路が言うとおり、「少年ジャンプ+」の仕事は本当に多岐にわたるので、一定以上の責任を持って判断できる立場の人間が複数いることにメリットはあると思います。


――お二人の役割分担はどのようになっていますか?


籾山:それぞれ「統括編集長」「デジタル担当編集長」と役割はありますが、仕事の線引きは緩い感じです。中路さんがデジタルサービスについて意見を言うこともあれば、僕も連載の担当を持つこともあります。「週刊少年ジャンプ」もそうですが、「媒体があるから漫画があって、漫画があるから媒体がある」という相互関係なので、切り分けるものでもないのかなと。


――普段、お二人はどんなコミュニケーションを取って運営されているのでしょうか?


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