
又吉直樹が6年ぶりとなる小説『生きとるわ』を上梓した。発売を記念して、又吉さんと親交のある表現者たちが声を寄せる本企画。第3回は、詩人の黒川隆介さんが『生きとるわ』に触発され紡いだ詩『残塁』と随筆『又吉直樹じゃなければよかったかもしれない』を寄稿してくれた。二人の出会いは数年前、黒川さんの自費出版の詩集を読んだ又吉さんが長文のメッセージを送ったことから仲が深まり、間もなく飲み仲間となった。そして黒川さんにとっての商業出版デビュー作となる詩集『生まれ変わるのが死んでからでは遅すぎる』には、過剰な熱量の解説文が又吉さんから寄せられた。常人には想像できないほど繊細な感覚で言葉を捉え操る黒川さんの目前には、『生きとるわ』によってどのような景色が立ち上がったのだろうか。
撮影=新妻誠一