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青龍中学校 オカルト探偵部 神永学/主婦の友社


幽霊や妖怪、この世ならざるもの。科学では解き明かせない不思議なものたちは、きっとこの世界に存在する。そう思うと身の毛がよだつのに、中学生たちの友情の物語に、こんなにも胸が熱くなるとは思わなかった。


その作品とは『青龍中学校 オカルト探偵部』(神永学/主婦の友社)。推理と冒険、友情と感動がつまった青春オカルトミステリだ。著者は、『心霊探偵八雲』『怪盗探偵山猫』などで知られる神永学。本作は神永氏による初の児童書だが、その内容はかなりの本格派。じわじわ迫る不穏さにぞくりとさせられ、気づけば物語の中に引きずり込まれている。仲間と一緒に奇妙な体験をしているような気分に、ドキドキが止まらない。普段本をあまり読まない子でも、夢中になって読み進めてしまうに違いない1冊だ。


中学1年生の春菜は、ある夜、塾からの帰り道、誰もいないはずの学校の校舎に人影を見てしまう。教室の窓にたたずんでいた女子生徒。だが、偶然その場に居合わせたクラスメイトの冬弥も同じものを見ていたはずなのに、それを即座に否定した。翌日その話を聞きつけたのが、クラスの人気者でオカルト好きの夏彦だ。夏彦に半ば強引に誘われ、春菜と冬弥は夜の学校に忍び込む。さらに夏彦は「オカルト探偵部」を結成し、これまた無理やり春菜と冬弥を部に引き入れるのだ。


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