
「放置子」とは、親に関心を向けられず、ほったらかしにされた子どもを指す。本作『もしかして、近所のあの子は放置子』(まのもなお:漫画、もっち:原作/KADOKAWA)は、その問題を身近な人間関係の悩みとして描いたコミックエッセイだ。
主人公のさくらは、地方にある義実家の敷地内に家を建て、幼稚園に通い始めた長女と、生まれたばかりの次女の育児に追われながら暮らしている。引っ越してきたばかりで知り合いもいない土地だが、忙しいながらも平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、近所の公園で同い年の少女・みつ子と長女が仲良くなる。最初は楽しそうに遊んでいるだけだったが、やがてみつ子の行動が普通ではないことに気づく。
いつも公園にひとりでいる彼女に、さくらは違和感を覚えながらも、心配しつつ様子を見守っていた。ところが、さくらの自宅の場所を知ったみつ子は、ある日を境に早朝からひとりで家を訪ねてくるようになる。最初はただ遊びに来るだけだったが、次第に勝手に上がり込むようになり、おやつや食事をねだり、娘のおもちゃを横取りする。その姿に、さくらの不安は徐々に大きくなっていく。