「落ち込んでいたあの人に、なんて声をかけたらよかったんだろう……」
「あの時、もっと気の利いたことが言えたらよかったのに……」
一日の終わりに、一人反省会をして溜息をつくことはないでしょうか。誰かを救うための正解の言葉を探して、自分をすり減らしてしまうのは現代人にとっての「あるある」かもしれません。
今回ご紹介するエッセイ『栞(しおり)をはさむように休めばいい』(詩旅 紡(うたたび つむぎ))は、私たちの肩の力を、ふっと抜いてくれる一冊です。ここで語られるのは、何かを言う優しさではなく、「言わないでいてくれる」という品性。「優しくなりたいのに、うまくいかない」と悩むあなたにこそ読んでほしい、静かな救いに満ちた一節をお届けします。
※本作品は、『栞をはさむように休めばいい』(詩旅 紡)から一部抜粋・編集しました。

言わないでいてくれる品性について
私たちはいつも、言葉を探している。