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『毒親に育てられました 母から逃げて自分を取り戻すまで』(つつみ/KADOKAWA)は、暴言や暴力、過干渉をする毒親のもとで育った少女が、長きにわたる苦しみから少しずつ自分の人生を取り戻していく過程を描いたコミックエッセイだ。SNSに投稿された著者・つつみ氏の実体験漫画が大きな共感を呼び、書籍化された作品である。


物語は、祖父母に育てられていた幼い著者が、母親に引き取られるところから始まる。久しぶりに再会した母親との生活は、想像とはまったく違うものだった。待っていたのは暴言や体罰、そしてネグレクトといった過酷な日々。母親の言葉はいつも支配的で、家庭の中には安心できる場所はない。こうした経験は、つつみの自己肯定感を少しずつ奪っていく。


毒親に育てられた子どもは外からは普通に生活しているように見えることが多いため、その状況を他者から指摘されにくく、自分の家庭が異常であると気づくまでに時間がかかる。著者もまた、長い間「母の言うことは正しい」と思い込み、戸惑い苦しみながらも従い続けてしまう。


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