
デパートのコスメ売り場といえば、メイクも服装もばっちりなビューティーアドバイザー(BA)たちが笑顔で出迎えてくれる華やかな空間だ。だが『デパコスカウンターは今日も修羅場です ~BA下剋上物語~』(ユキミ/KADOKAWA)は、その笑顔の裏に隠れたアレコレをコメディタッチで描き出した作品だ。
主人公・桜城まち子は、デパートのコスメカウンター「クレシアン」で売上ナンバーワンを誇る中堅BA。客の横取りといったマナー違反をしながらも売上を伸ばしてきたために、お咎めなしの毎日を送っていた。
「カウンターのお嬢」という異名を持つまち子は、一言でいえば「憎めない悪女」だ。本人は敏腕BAとして崇められているつもりでいるが、周囲からは「押し売りのお嬢」と呼ばれている。普通なら単なる「嫌な人」で終わりそうなところだが、自分の欲望に正直で仕事へのプロ意識も高く、その振り切った姿勢がどこか痛快で、不思議と目が離せなくなる。