『なんで私が不倫の子 汚部屋の理由と東大の意味』（ハミ山クリニカ/竹書房）第9回【全9回】

　外では“優等生”として過ごす私。でも家では不安定な母と、床上60cm以上のゴミに囲まれた“汚部屋”で暮らしていた。みんなと同じ“普通”ではない私の生活は、家族の成り立ちに原因があった。母と私が過ごす家、父が一人で暮らす家、それぞれの家を行き来して過ごしていた暮らしもいつの間にか疎遠になり、それから母は不安定になっていった。家は汚部屋になり、母は私を束縛して口や手を出してくるようにもなった。こんな生活から逃れて大好きな父と2人で暮らしたい…そんな気持ちも抱き始めていた私だったが、実は父は大きな隠し事をしていて――。『なんで私が不倫の子 汚部屋の理由と東大の意味』は、主人公が“普通”ではない家庭環境に苦しみ、大人になってもなお深く根付いている劣等感と向き合った作品です。