
『おおかみいぬのサン 人間と家族になる』(riya/KADOKAWA)は、狼の血を引く「狼犬」のサンと飼い主との暮らしを描いた作品。SNSで人気を集めた作品が書籍化された本作は、超大型犬との豪快な日常をユーモラスに描きながら、動物と家族になることの喜びをまっすぐ伝えてくれる一冊だ。
サンは狼犬らしい精悍な見た目とは裏腹に、すっかり人間の暮らしに馴染んだ甘えん坊。飼い主にぴったりと寄り添い、ちょっかいをかけ、気づけばベッドで一緒に眠っている。その姿は「野生」というイメージからは程遠く、むしろ全力の愛情をぶつけてくる無邪気な家族そのものだ。
デカい、強い、でもどこまでもピュア。サンが全身で「うれしい」「楽しい」を表現する姿には、思わず頬が緩んでしまうだろう。そして、体が大きいからこその苦労、予測不能な行動に振り回される毎日、そして命を預かる責任という飼い主としての現実もきちんと描かれているため、サンへの愛情がより説得力を持って伝わってくる。動物との生活は癒やしだけではなく、手間も体力も必要なのだと笑いを交えて伝えてくれるところも魅力だ。