東野圭吾『クスノキの番人』シリーズ待望の続編!一日しか記憶が保たない少年と、秘密を抱える少女が織りなす感涙必至の物語
2024年9月5日
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もし、これから先の未来が知れるとして、あなたは何年後の未来を知りたいだろうか。ふと考えてみると、どの未来を見るのも怖いと感じる自分に気づき、愕然とする。未来に何の希望も抱けない。これからの人生は、今まで得たものを失っていくばかりの日々なのではないだろうか。そんな悲観的な考えが拭えないのに、毎日を何となく無気力に消化試合のように過ごしているという人は決して少なくないだろう。
そんな未来に希望を抱けない人たちを包み込むような本がある。それは、東野圭吾の『クスノキの女神』(実業之日本社)。不思議な力を持つクスノキと、その番人のもとを訪れる人々が織りなす物語だ。これほど温かく優しい物語は他にあるまい。本作はシリーズ累計100万部突破、『クスノキの番人』に続く、待望のシリーズ第2弾ではあるが、前作を未読という人も、この本から読んだとしても、きっと心揺さぶられるだろう。