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アニメ『ねずみくんのチョッキ』より


カラフルな枠の中にちょこんと小さく佇む赤いチョッキのねずみくん——。主人公のねずみくんが、大好きなねみちゃんや愉快な動物たちといっしょに過ごす日常は、いつでも笑いや驚きでいっぱい。「ねずみくんの絵本」シリーズは、1974年からのべ44冊が刊行され、三世代にわたって愛され続けるロングセラーだ。


そんな本作がこの春、TVアニメとなって登場。絵本の世界観をみごとに表現した映像が話題を呼んでいる。アニメがもっと楽しくなるような見どころや制作裏話をプロデューサーの片岡桃佳さんに聞いた。


ストーリーの面白さが際立つ仕掛けが


——絵本は2024年に50周年を迎えたロングセラーです。アニメ化には、どのような想いがありましたか?


片岡桃佳さん(以下、片岡):「ねずみくんのチョッキ」は2014年に迎えた40周年をきっかけに、絵本の枠を超えて商品化などの本格的なIP展開を始めました。今でも全国を巡回している原画展には多くの方にご来場いただき、長年愛され続けてきたロングセラーの力と可能性を実感しています。そうした流れの中で、アニメ化の企画をずっとあたためていました。ねずみくんをこれから50年、100年先まで愛されるように育てたいという想いがあったんです。


——3世代にわたって読み継がれている絵本で、新作が出るのを楽しみにしている愛読者も多いと思います。


片岡:絵本シリーズは、2019年に上野紀子先生(絵を担当)が亡くなられてからも、なかえよしを先生(作者)がデータで絵を加工し、新たな作品を生み出しています。こんなにも長く新刊を出し続けているロングセラーは、他にはないのではないでしょうか。自分が子どもの頃に読み聞かせてもらって笑ったページと同じところで、今の子どもたちが笑う姿をみて、いつの時代も変わらない絵本の本質が詰まった作品だとあらためて思います。


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