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  • 結婚生活は愛さえあればうまくいくと思っていたはずなのに、いつの間にか「相手の機嫌を損ねないように生きる毎日」になっていた。『うずら男 モラハラかまって夫が人間をやめるまで』(前川さなえ/KADOKAWA LifeDesign)は、そんな息苦しい夫婦関係を、恐怖と奇妙なユーモアを交えながら描いた作品だ。


    主人公・あすかは、ふたりの幼い息子を育てる専業主婦。夫の和史は一見すると普通の父親。だが実際は、異常に妻の関心を求める「かまって夫」だった。子どもよりも自分を優先してほしがり、疲れ切っているあすかにも自分ルールを押し付ける。思い通りにならなければ不機嫌になって怒りをぶつける。その姿はまさに「大人の体をした駄々っ子」。そして、物語の転機となるのは、夫が持ってきた「8個のうずらの卵」だ。自分に関心を向けさせたい一心での嫌がらせのつもりだったこの卵が、冷え切った夫婦関係を思わぬ方向へと動かしていく。


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