
好きな人とずっと一緒にいたいと願うのは当然なことだが、もし実現できたとき、仕事や生活、将来への不安などにより想像していたものとは違っていて思いが変わることもあるだろう。『はなまる・エントロピー』(みぞグミ絵璃/幻冬舎コミックス)は、そんな「好きだけではどうにもならない苦しさ」を、ファンタジーな設定を通して繊細に描いた作品だ。
主人公の千穂は仕事が大好きな女性。一方のナツは、千穂のことが大好きな草食系男子だ。ふたりは同じ身長156cmで、気の合う恋人同士として穏やかな日々を過ごしていたが、次第に千穂は、ナツといることに息苦しさを覚えるようになる。優しくて、自分を大切にしてくれる相手なのになぜか窮屈に感じてしまう。その感情に戸惑いながら「このままでは一緒にいられないかもしれない」と悩んでいた。そんなある日、突然ナツの身長が13.5cmになってしまう。