※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026年6月号からの転載です。

「欲深い」という言葉には、どこか後ろめたさが漂う。欲望全開のまま生きている人には「ワガママ」「自己中」という視線が向けられてしまうから。だから人は、欲望を我慢しがちだ。でも、もしかしたら私たちは、もう少し好きなように生きてみてもいいのかもしれない。そんなことを教えてくれるのが、人気VTuber・おむらいす食堂さんだ。
「『おむらいす食堂』というのは私の創作活動の名前で、2014年のコミティアに出展したときから始まりました。食べ物の擬人化イラストを描いたり、キャラグッズを作ったりしてきました。その流れで、友人の勧めもあり、VTuberとしての活動もスタートさせました」
投稿しているのは主に爆食系動画。懐かしの梅ジャムを手作りして食べまくったり、高級柿を食べ比べてみたりと、まさにやりたいことを思うままにやっている。そんな食への情熱と無邪気な喜びが大勢の視聴者に支持され、いつの間にか人気VTuberになったおむらいす食堂さんは、このたび、初の著書となる『甘く、楽しく、欲深く。』を上梓した。エッセイを綴る中でテーマとなったのは、「欲望を肯定すること」だ。