
6月12日より『NEW GROUP』が劇場公開中。本作は第1回日本ホラー映画大賞で大賞を受賞し、その長編化作品『みなに幸あれ』で商業映画監督デビューを果たした下津優太監督による劇場公開第2作。モチーフとなっているのは「組体操」だ。
「ホラーで組体操ってどういうこと?」と誰もが困惑するような設定ではあるが、それが「社会の歪(ゆが)み」を示し、さらに「アツいメッセージ」にもつながっていることが重要だった。
※以下『NEW GROUP』の重大なネタバレを避けつつ、一部内容に触れています。
「こんなことになる⁉」冒頭から「社会の歪み」を誇張した描写のオンパレード

本作は「こんなことになる⁉」と良い意味で呆れる極端な場面が多く、「ホラーと笑いは紙一重」的なブラックコメディーとして捉えられる内容でもある。
たとえば、冒頭からマスコミたちが不倫をしたタレントへ直撃して「謝罪とかいいから答えろよ!」と言ったり、政治家たちが肩車をして「日本最高!」と練り歩く横で赤ちゃんを抱いた母親が「助けてください!」と叫んだり、女子高生たちが「うちら優勝!」とはしゃいでいる側で倒れていたおじさんが蹴られて「ありがとうございます!」と感謝したりする。
早くも好き嫌いが分かれそうなクセが強すぎる描写ではあるが、ここから「現実の社会の歪みを誇張して描く作品なんだな」と頭を切り替えて見るのがいいだろう。ピエール瀧演じる校長が後半で演説する、あまりにあんまりな言葉の数々にも「何言ってんだあんた」などと良い意味でツッコミつつ楽しんでほしい。