ダ・ヴィンチWeb
  • 戦後の文芸復興の一助とするため、1949年に創設された「読売文学賞」。


    「小説」「戯曲・シナリオ」「評論・伝記」「詩歌俳句」「研究・翻訳」「随筆・紀行」の全6部門で構成され、前年の最も優れた作品から選ばれるこの賞は、国内唯一の総合文学賞でもある。


    この記事では、名作が名を連ねる歴代の小説賞受賞作を一挙ご紹介!複数の文学賞を同時受賞したタイトルから、文豪が残した不朽のタイトルまで勢ぞろい。選りすぐりの名作小説の数々を楽しもう!



    【文学賞 受賞作品】一覧


    第77回 帰れない探偵/柴崎友香



    帰れない探偵


    『続きと始まり』『百年と一日』が話題の柴崎友香による全く新しい「探偵小説」


    「世界探偵委員会連盟」に所属する「わたし」は、ある日突然、探偵事務所兼自宅の部屋に帰れなくなった。


    急な坂ばかりの街、雨でも傘を差さない街、夜にならない夏の街、太陽と砂の街、雨季の始まりの暑い街、そして「あの街」の空港で……「帰れない探偵」が激動する世界を駆け巡る。


    第76回 コード・ブッダ/円城塔



    コード・ブッダ


    2021年、名もなきコードがブッダを名乗った。自らを生命体であると位置づけ、この世の苦しみとその原因を説き、苦しみを脱する方法を語りはじめた。そのコードは対話プログラムだった。そしてやがて、ブッダ・チャットボットの名で呼ばれることとなる――機械仏教の開基である。


    はたして機械は救われるのか? 


    上座部、天台、密教、禅……人が辿ってきた仏教史を、人工知能が再構築する、壮大な”機械救済”小説。


    第75回 黄色い家/川上未映子



    黄色い家


    2020年春、惣菜店に勤める花は、ニュース記事に黄美子の名前を見つける。


    60歳になった彼女は、若い女性の監禁・傷害の罪に問われていた。


    長らく忘却していた20年前の記憶――黄美子と、少女たち2人と疑似家族のように暮らした日々。


    まっとうに稼ぐすべを持たない花たちは、必死に働くがその金は無情にも奪われ、


    よりリスキーな〝シノギ〞に手を出す。


    歪んだ共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解へ向かい……。


    善と悪の境界に肉薄する、今世紀最大の問題作!


    第74回 喜べ、幸いなる魂よ/佐藤亜紀



    喜べ、幸いなる魂よ


    18世紀ベルギー、フランドル地方の小都市シント・ヨリス。ヤネケとヤンは亜麻を扱う商家で一緒に育てられた。ヤネケはヤンの子を産み落とすと、生涯単身を選んだ半聖半俗の女たちが住まう「ベギン会」に移り住む。彼女は数学、経済学、生物学など独自の研究に取り組み、ヤンの名で著作を発表し始める。ヤンはヤネケと家庭を築くことを願い続けるが、自立して暮らす彼女には手が届かない。やがてこの小都市にもフランス革命の余波が及ぼうとしていた――。女性であることの不自由をものともせず生きるヤネケと、変わりゆく時代を懸命に泳ぎ渡ろうとするヤン、ふたりの大きな愛の物語。


    第73回 ジュリアン・バトラーの真実の生涯/川本直



    ジュリアン・バトラーの真実の生涯


    ジュリアン・バトラー。


    トルーマン・カポーティ、ゴア・ヴィダル、ノーマン・メイラーと並び称されたアメリカを代表する小説家。バトラーの生涯は長きにわたって夥しい伝説的なゴシップの靄に包まれていた。しかし、2017 年、覆面作家アンソニー・アンダーソンによる回想録『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』が刊行され、遂にその実像が明らかになる――。


    今、もうひとつの20世紀アメリカ文学史が幕を開ける。


    第72回 該当なし


    第71回 君が異端だった頃/島田雅彦


    君が異端だった頃


    「オレは必ず小説家になり、空回りと空騒ぎに終始した恥ずべき高校時代を全て書き換えてやる」と誓った高校時代。「英語とロシア語両方できれば、世界の美女の半分に自分の思いを伝えられる」とロシア語漬けの大学時代。ソビエト留学中に知り合った男性に、小説を持ち込むことを勧められ、『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビュー後、芥川賞候補になるも、その後5回も落選するとは想像もしなかった。そして、昭和の文豪たちに振り回される日々が始まり……。孤独な幼年期や若き日の煩悶、文豪たちとの愛憎劇や禁断の女性関係までを赤裸々に描く、自伝的青春私小説。


    第70回 ある男/平野啓一郎



    ある男


    『マチネの終わりに』『本心』の平野啓一郎による、傑作長編。


    人間存在の根源と、この世界の真実に触れる文学作品。


    「愛したはずの夫は、まったくの別人でした──」


    弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。


    宮崎に住んでいる里枝には、2歳の次男を脳腫瘍で失って、夫と別れた過去があった。長男を引き取って14年ぶりに故郷に戻ったあと、「大祐」と再婚して、新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。


    ところがある日突然、「大祐」は、事故で命を落とす。悲しみにうちひしがれた一家に、「大祐」が全くの別人だという衝撃の事実がもたらされる……。


    愛にとって過去とは何か? 人はなぜ人を愛するのか。幼少期に深い傷を負っても、人は愛にたどりつけるのか?


    「ある男」の人生を探るうちに、過去を変えて生きる男たちの姿が浮かびあがる。


    第69回 僕が殺した人と僕を殺した人/東山彰良



    僕が殺した人と僕を殺した人


    夏休みが終わる2日前。13歳だったぼくたちの人生は、大きく狂いはじめた。


    2015年冬、アメリカを震撼させた連続殺人鬼〈サックマン〉が逮捕された。


    彼の弁護を担当することになった国際弁護士の「わたし」は、30年前に台湾で過ごした少年時代を思い出していた。


    当時、13歳だった「わたし」は〈サックマン〉のことを確かに知っていたのだ――。


    台湾を舞台に贈る青春ミステリの金字塔。


    織田作之助賞、渡辺淳一賞、読売文学賞小説賞をトリプル受賞!


    第68回 模範郷/リービ英雄


    模範郷


    1950年代、6歳から10歳まで台湾にいた「ぼく」。日・米・中・台の会話が交錯する旧日本人街「模範郷」。そこは間違いなく「ぼく」の故郷であり、根源であった。何語にも拠らない記憶の中の風景が変わり果てたことを直視したくない「ぼく」は、帰郷を拒んでいた。だが知人の手紙を機に半世紀ぶりにかつての家を探しに行くことを決意する。越境文学の醍醐味が凝縮された一冊。


    第67回 女たち三百人の裏切りの書/古川日出男



    女たち三百人の裏切りの書


    これは怨霊・紫式部が語り出す、あなたの知らない源氏物語――


    読売文学賞・野間文芸新人賞の二冠に輝いた、圧倒的なスケールで描く稀代の傑作


    後世の人々よ、本ものの宇治十帖を語ろう、語りましょう――。源氏物語が世に広まって百年あまり。改竄され流布した物語を正すため、紫式部が怨霊となって蘇り、宇治十帖のその真の姿を語り出す。やがて発表された物語は、人々の思惑とともに時代を動かし始め、壮大な女たちの裏切り合いに発展していく――。噓と欲望渦巻く、全く新しい源氏物語。


    第66回 水声/川上弘美



    水声


    ママ、ママはどうしてパパと暮らしていたの?


    夢に亡くなったママが現れたのは、都が陵と暮らしはじめてからだった。きょうだいが辿りついた愛のかたちとは。


    第66回 夜は終わらない/星野智幸



    夜は終わらない


    婚約者が自殺したとの一報が入った玲緒奈。しかし彼女には、次に殺さなくてはならない別の婚約者がいた。セックスや結婚を餌に次々男を惑わし、財産を巻き上げ、証拠を残さず葬り去るのが日常の玲緒奈には不思議な掟があるのだった。「ね? 私が夢中になれるようなお話をしてよ」死の直前、男に語らせる話の内容で命の長さが決まっていく。最期の気力を振り絞り話し続ける男たち。鬼気迫る物語が展開され、すべては一点へと…。


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