ベビーカーは邪魔ではないか。急に泣き出したらどうするか……。小さな子ども、特に乳幼児との外出は緊張の連続で、そんな不安と日々戦っている親は多い。『ちっちゃなやさしさに、今日も救われてます るしこの子育て日記』(るしこ/KADOKAWA)は、育児中に出会った人々の何気ない優しさと温もりを描いたコミックエッセイだ。
著者・るしこ氏は、生まれたばかりの息子との毎日に奮闘している母親だ。子どもとの時間は幸せいっぱいだが、思い通りにいかないことが多いために心も体もヘトヘトに。外出先では子どもがぐずりだしてしまい、親も泣きたくなるような場面も度々訪れる。しかし、そんな彼女を救ったのは、見ず知らずの「通りすがりの人」たちである。
妊娠中のころに電車でさりげなく席を譲ってくれた学生や、寝ている息子の前で小声になってくれる店員。ぐずる息子を道すがらあやしてくれるおばあさん。本作には、そんな街中にあふれているささやかだけど大きな救いになる優しさを描いたエピソードが、優しいタッチで詰め込まれている。