歴史ある蔵造りの街並みが残り、多くの観光客で賑わう小江戸・川越。風情あるこの町の一角に、一見ぶっきらぼうでくたびれた顔をした男が暮らしている。『うるわし君の麗しい日々』(あさひよひ/ぶんか社)は、そんな町を舞台に、便利屋を商う男性と、彼を取り巻く人々の日々を描いたヒューマンドラマだ。
主人公である45歳独身の雲類鷲 六(うるわし ろく)は、この町で「便利屋うるわし」を営んでいる。高校時代からの付き合いである駄菓子屋の店主・結善(ゆうぜん)と同居しながら、人捜しや猫捜しから、草刈り、店番、ビラ配りまで、頼まれれば何でも引き受ける仕事をしている。愛想がなく、初対面では近寄りがたい雰囲気があるが、その性格は驚くほどお節介でお人好しのため、街の人に慕われている人物である。