ダ・ヴィンチWeb
  • ※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026月8号からの転載です。


    ©トマトスープ(秋田書店)2022 ©トマトスープ(秋田書店)/天幕のジャードゥーガル製作委員会


    13世紀、知を武器にモンゴル帝国に復讐を果たそうとする女性の物語『天幕のジャードゥーガル』。「このマンガがすごい!2023」オンナ編1位を獲得し、「マンガ大賞」に2023年、24年と連続ランクインした話題の歴史創作マンガが、7月よりTVアニメに。主人公シタラを演じる関根明良さん、原作者のトマトスープさんのインタビューとともに、原作およびアニメの魅力に迫る。


    ©トマトスープ(秋田書店)2022 ©トマトスープ(秋田書店)/天幕のジャードゥーガル製作委員会


    モンゴル史に名を残すふたりの女性の復讐譚


    モンゴル帝国が世界を席巻する13世紀、この最強帝国を内側から覆そうとする“魔女”がいた──。『天幕のジャードゥーガル』は、かつてモンゴル帝国に実在した女性をモチーフに、著者トマトスープさんが想像を膨らませた歴史創作マンガだ。イラン東部のトゥースで暮らす奴隷シタラは、学者一家の心優しい奥方・ファーティマに拾われ、幸せな幼少期を過ごしていた。彼女の息子・ムハンマドからは知の大切さを学び、いつか彼に追いつくことを夢見て教養を深めていく。だが、モンゴル帝国は日に日に勢力を拡大し、やがてシタラたちが暮らす街にも侵攻。帝国軍はシタラの大切なものを奪い去り、彼女は捕虜としてモンゴルへ送られることになる。帝国への復讐を誓い、敬愛するファーティマを名乗るようになったシタラは、かの国でチンギス・カンの第三皇子の第六妃であり、帝国を憎むドレゲネと出会う。奴隷と妃、立場は違えどモンゴル帝国に深い恨みを抱く女性ふたりが、この国に嵐を巻き起こそうと決意する。


    そんな権謀術数渦巻く話題のマンガが、このたびTVアニメに。映画『聲の形』『きみの色』で知られる山田尚子氏を総監督に、『ダンダダン』、『映像研には手を出すな!』を手がけたサイエンスSARUがアニメーションを制作。異国の空気感を描き出した映像、登場人物の感情を豊かに伝える声、民族楽器を取り入れた臨場感あふれる音響により、13世紀のユーラシア大陸を眼前に立ちのぼらせている。アニメ化により新たな命を吹き込まれた歴史物語を、ぜひ最後まで見届けてほしい。


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