『体にまつわるエトセトラ』(シモダアサミ/祥伝社)は、目、胸、下半身、声、体毛、生理など、「自分の体なのに、どうしてこんなにままならないのだろう」という女性の身体の悩みを中心に描いたオムニバス漫画である。誰もがなにかしら抱えているコンプレックスや違和感を、ユーモアを交えながら軽やかに描き出した作品だ。
本作に登場するのは、生理を少しでも快適に過ごそうと月経カップを使い始めた人や、思春期の頃に、声をからかわれて以降は人前で大声を出せなくなった人など、自分ではどうにもできない体に関することに悩み続けてきた女性たちだ。それぞれが抱えている体の悩みは異なるが、自分の体なのに不自由を感じていることは共通している。
コンプレックスを「個性だから気にしなくていい」と言うことは簡単だ。しかし、登場する人物たちはその体にまつわる悩みに見て見ぬふりをせず、どうにか折り合いを付けながら向き合っていく方法を模索する。それでも、コンプレックスは思い込みや他人からの何気ない一言、そして社会の「こうあるべき」という価値観によっても大きくなっていく。本作は体そのものの問題だけではなく、そんな人と人との関わり方や無意識に持っている偏見にも目を向けているのだ。