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我が子に毒親のように振る舞って苦しい…。まず自分の傷の深さを知ろう/なぜ、愛は毒に変わってしまうのか⑥

  •  親を憎んでしまうのは自分のせい? なぜ子どもを束縛したくなる? こんな家族関係の悩みを人知れず抱えている方は多いのではないでしょうか。

     SNSなどで注目される「毒親」について、脳科学者・中野信子氏が鋭く迫った『なぜ、愛は毒に変わってしまうのか』をご紹介します。

     日本の殺人事件のうち55%が親族間殺人。殺人事件の件数は減っているのに家族間の憎しみが増えているのは、「家」という組織の中で一体何が起こっているのでしょうか?

      家族についての悩みはあなたのせいではありません。気鋭の脳科学者が毒親との向き合い方を解説します。

    ※本記事は書籍『なぜ、愛は毒に変わってしまうのか』(中野信子/ポプラ社)より一部抜粋・編集しました


    なぜ、愛は毒に変わってしまうのか
    ※写真はイメージです(画像提供:PIXTA)

    自分を知るための「毒親」という指標


     親も、毒親になりたくてなっているわけではないのかもしれない、と理性では理解できても、傷が癒えるわけではありません。また、痛みがなくなるわけでもないでしょう。そもそも、自分を傷つけた相手を、親であるからということだけで許せるかどうかといわれれば、かなりの困難があるのではないでしょうか。もちろん外向きには、もう許しています、と言えたとしても、本心からそれを口にするのはかなりの努力が必要でしょう。

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