ダ・ヴィンチWeb

  • 小説投稿サイト「カクヨム」への投稿から、2023年に書籍化された『近畿地方のある場所について』(KADOKAWA)で作家デビューをした背筋さんは、ここ数年のホラー小説ブームをけん引する立ち位置にいる。デビュー作は「このホラーがすごい!2024年版」で国内編1位に選出されるほか、2025年には実写映画も公開され、大きな反響を集めた。その人気は決して一時的なものではなく、続けて発表した作品はいずれも大ヒットを記録してきた。


    そうしてこの夏、日本中でさらなる背筋ブームが巻き起こることが予感される。待望の新刊である『目が』(ポプラ社)が発売され、また第3作である『口に関するアンケート』(同)の実写映画が公開(2026年7月3日)されたのだ。


    ホラー作家として忙しい日々を送る中、背筋さんはいま、なにを思うのか。新作『目が』と映画版『口に関するアンケート』について、お話をうかがった。


    人間は常に「見ること」「見られること」を意識しながら生きている



    ――新作『目が』は「目」や「視線」をモチーフにしたホラーです。前作『口に関するアンケート』を踏まえると、身体パーツをモチーフにしたシリーズ作品を意識されているのかと感じました。


    背筋さん(以下、敬称略):『口に関するアンケート』と同じポプラ社さんから新作を出すことが決まった当初、特にシリーズ作品にするつもりはなかったんです。ただ、同じ作者が同じ版元から、前作と同じコンパクトなサイズの本を出すのであれば、なにか通底しているものがあるのだと読者に感じてもらいたくて。そんな中、一体どんなフックが考えられるかなと模索したところ、「目」「視線」というモチーフに辿り着きました。


  • 続きを読む