赤ちゃんは突然泣く。どうして泣いているのか、何を訴えているのか、子育てを始めたばかりなら、まるで分からない。ましてや、この赤ちゃんの場合は、前世の記憶を思い出して泣いていただなんて、誰にも気づけるはずはない。
『赤ちゃんに転生した話』(茶々京色/KADOKAWA)で描かれるのは、ブラック企業で働いていた男性が、赤ちゃんとして生まれ変わる転生ライフ。社畜から心機一転、のびのびと赤ちゃん生活を満喫できるかと思いきや、待っていたのは、視界の悪さ、体の不自由さ、言葉が通じないもどかしさ。一見、楽そうに見える赤ちゃんの日々が、実はかなり過酷であることがユーモラスに描かれていく。
ある時、赤ちゃんが思い出したのは、前世での出来事。上司からのプレッシャー、終わらない仕事、追い詰められていた日々の苦しさ。赤ちゃんに生まれ変わったはずなのに、心はまだ前世の記憶に囚われたままだ。