SNSに投稿される、きれいな部屋、おしゃれなランチ、笑顔の家族写真。スマホの画面越しに見える暮らしに憧れを抱く人は多いだろう。『いいね依存の承認モンスター ワタシは勝ち組ママ』(犬野ぽよ彦/KADOKAWA)は、SNSでもらえる「いいね」にとらわれた母親が、現実の家族や子育てを蔑ろにしてしまったことで、追い詰められていく物語だ。
主人公のレイカは、SNSフォロワー数2万を抱える人気の「キラキラママ」。充実した暮らしを発信して多くの人の憧れを集めているが、実はその華やかな生活の裏では育児を夫に任せることも多く、「映え」投稿を優先する毎日を送っていた。そんなある日、ママ友の「子どもの評価は親の評価と同じ」という言葉を聞き、レイカは娘を習い事へ通わせ始める。
ところが、いざ教室へ連れていくと娘は大泣きし、思うように習い事が進まない。それでもレイカの頭にあるのは娘の気持ちではなく、SNSに投稿する写真や「いいね」の数ばかりだった。だが教室の帰り道に偶然会ったママ友から「家族の合意の上で決めたんだよね?」「SNSのためじゃないよね?」と、見て見ぬふりをしていたところを突かれてしまう。