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夏帆―The Tale of KAHO― 村上春樹 / 新潮社


村上春樹3年ぶりの長編小説『夏帆―The Tale of KAHO―』(新潮社)は自身初の女性を主人公とした作品になった。


作者本人がインタビューで「夏帆になったつもりで書いた」と言っていたように、この物語は主人公により近い視点(三人称一元視点)で書かれている。


そして、それこそがこの物語の醍醐味であり、村上春樹の真骨頂と言えよう。



物語は四章立てで構成されており、それぞれに「夏帆とモーターサイクルの男」「武蔵境のありくい」「夏帆とシロアリの女王」「守護天使、象の卵とスカーレット・ヨハンソン」とタイトルがつけられている。


第一章ではいきなりデートしている相手から「これまでいろんな女性とデートのようなことをしてきたが、君みたいな醜い相手は初めてだよ」と言われる場面から始まる。


なかなかショッキングな始まりだが、実は村上春樹という作家は登場人物の容姿について言及することが多く、昨今のルッキズムの問題についても一家言あるのではないだろうか。


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