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心が深く傷つくと、次の一歩を踏み出すまでには時間がかかる。『婚活とミシン もう一度恋がしたいけどめんどくさい気もする』(和田フミ江/秋田書店)は、42歳で婚活を始めた女性が、苦い記憶と向き合いながら前へ進む人生リメイクストーリーだ。


主人公・小針晶は、結婚式を挙げた恋人に婚約を反故にされた過去を抱えている。そのトラウマを断ち切ろうと婚活を始めたものの、まったく思うようにいかない現実に心を削られていた。そんなある日、マッチングアプリで知り合ったイケオジ・絲山と食事をすることになる。しかし、穏やかな笑顔で投資の話をし始める絲山を見て、晶は彼を詐欺師と疑い大激怒。婚活への不信感も重なり、その場をたち去ってしまう。


ところが後日、破れたワンピースを直してもらおうと訪れたお直し屋で、店主として現れたのは絲山だった。自分の勘違いだったと知り、気まずさで逃げ出そうとする晶だが、絲山は責めることなく、ワンピースにピンを打ちながらさまざまな仕立て直しを提案していく。婚活のために買ったものの「自分らしくない」と感じていた服が、「しっくりくる一着」へと魔法のように生まれ変わっていく場面は、この作品を象徴するシーンだ。


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