※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026年9月号からの転載です。
「私の読書傾向からすると、異質な一冊です」
のんさんが出合ったこの小説は、悪意と毒が濃厚に香る連作短編集。耽美でクラシカルな雰囲気に心奪われたという。
「品格ある世界観の中に、人間のドロドロしたえぐさが描かれています。大好きなイラストレーター・宇野亞喜良さんの世界と近いものを感じ、宇野さんが描くどこか不機嫌そうな人々を登場人物に重ねて読みました」
5編の収録作の中でも、のんさんのお気に入りは「儚い羊たちの晩餐」。ある令嬢が、料理人に作らせた戦慄の一皿とは。
「贅を尽くした料理の描写が、素晴らしいんです。性格の悪い人が出てくる作品は好きですね」
普段読む小説は、青春ものが多いそう。共感性羞恥を誘われる作品を、読むのが好きだというが……?