ダ・ヴィンチWeb

※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026年9月号からの転載です。



風間さんが『アルジャーノンに花束を』を初めて手に取ったのは、中学生の頃。素敵な物語に、すぐに心をつかまれたという。


「最初、チャーリイの言葉は平仮名ばかりで拙いんですが、IQが高くなるにつれて、漢字が使われ難しい文章になっていく。そうやってページをめくるごとに、違うチャーリイが現れる。アメリカの小説ですが、日本語との相性が素晴らしいんです」


その後も何度も読み返し、物語はまた違った意味を持つようになった。


「大人になればなるほど、チャーリイが経験したことの残酷なリアリティに切なさを感じました。幼児の知能だった頃に手にしていたものと、高い知能を得たゆえに失ってしまったものの間での葛藤。そして、自分自身のことを忘れていく未来を自覚しているチャーリイが、すごく悲しくて。そのとき明らかになるタイトルの意味に、心打たれました」


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