※本記事では『宇宙兄弟』に関する若干のネタバレがあります。未読の方はご留意ください。
小山宙哉氏による『宇宙兄弟』最終巻の46巻が、2026年7月22日に刊行された。『モーニング』での連載期間は、実に18年半あまり。丁寧に描かれた人物描写が印象深い本作を、名場面と共に改めて振り返りたい。
前編では、六太が月面に到達するまでの中から印象深い場面をご紹介した。本記事では、いよいよ六太が憧れの月面に着陸する。最終巻につながるまでの流れを振り返りつつ、本作の魅力を今一度お伝えしたい。
1.「アナタガ“アナタ”ダッタカラヨ」夢を目前に控えた六太の胸に蘇る、大切な人たちの言葉
念願叶い、いよいよ六太を含むジョーカーズのメンバーが宇宙へと打ち上げられた。その瞬間、大事な人たちの言葉が六太の脳裏をよぎる。宇宙への旅立ちの前、シャロンと再会した六太は、「月に行けるのはシャロンのおかげだ」と感謝を伝える。しかし、シャロンは六太に次の言葉を返す。
引用----
“「ムッタガ夢ヲ叶エラレタノハ アナタガ “アナタ”ダッタカラヨ」”(25巻)
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「あなたが、“あなた”だったから」――これほど嬉しい言葉があるだろうか。六太はその言葉の意味を測りかねるが、のちに改めてシャロンのこの台詞を振り返ることとなる。