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『酒蔵かもし婚』(菅原じょにえる、増田晶文:監修/新潮社)は、専業主夫を夢見る婚活男子が、婚活パーティーで出会った女性をきっかけに日本酒造りの世界へ飛び込んでいくラブコメディ。恋愛と日本酒という組み合わせを、軽快なテンポで楽しめる作品だ。


主人公は24歳の松田元気。将来の夢は専業主夫で、日々婚活に励むものの結果は連戦連敗だった。そんなある日の婚活パーティーで、ひときわ目を引く女性・涼と出会う。彼女に惹かれた元気は酒の勢いもあって、なんとその場でプロポーズ。しかし酒に弱い元気はそのまま気絶し、目を覚ますと涼の実家にいた。そこで涼から、親族に「婚約者」として紹介されたうえに、「鮎原酒造の次期蔵元にしたい」と宣言されてしまう。


専業主夫志望の男性と、酒蔵を継ぐ女性。そんな現代的な男女の組み合わせも面白いが、本作のもうひとつの主役となるのが「日本酒」である。元気は涼や酒蔵の人々と関わっていくなかで、日本酒がどのように造られているのかを知り、その奥深さに引き込まれていくのである。長年受け継がれてきた技術や蔵の歴史、そして造り手たちの思いが、一杯の酒へとつながっていることを知るのである。


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