毎日同じ景色を見ていると、なんとなく気分を変えたくなることがある。特別な予定があるわけでも、嫌なことがあったわけでもない。ただ、いつもの日常にちょっとした変化がほしい。そんな時は、ほんの少し「色」を足すだけで、見慣れた景色が違って見えるかもしれない。
『マダムが教えてくれたこと』(ユニカ/KADOKAWA)は、女子大生と70歳のマダムの交流を描いた物語。喫茶店で働く女子大生は、マダムの考え方に触れるたび、自分の毎日に色を足していく。
マダムはある日、花を持って喫茶店にやってくる。女子大生が「なにか記念日ですか?」と尋ねると、マダムは「そういうわけではないんだけれどね」と答える。「いつもの景色に『色』が加わると、気分もいつもと少し変わるものよ」と言うのだ。その言葉を聞いた女子大生は、自分の暮らしにも色を加えてみようと考える。だが、いざ花屋へ行ってみると、花は思っていたよりも高い。マダムの真似をするのも、意外と簡単ではない。