「3人で新しい生活をするんじゃなかったの…?」父親の不倫が原因で両親が離婚。その後、母親に捨てられ、過酷な人生を生きた姉妹の物語
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親の離婚を体験する子どもは、決して少なくない。『親に捨てられた私と妹 不器用な人』(ひらたともみ/KADOKAWA)は、親の離婚により両親と離れて暮らすことになった姉妹の人生を描いた作品だ。
主人公・朋は、小学5年生の春に父親の不倫が原因の離婚で、母方の伯母の家に引っ越すことになった。妹の真由と一緒だったものの、母は一緒に暮らすことなく、すべての環境が変わって両親がいない家庭で生きることに。「離婚したけどこれからは3人で新生活!」と期待していた朋と真由の寂しさや苦しさを想像するだけで、胸が苦しくなってしまう。たとえ別々に暮らすことになっても、ふたりは両親を嫌いになったわけではなかったのだ。
こうして伯母の家で暮らしはじめるも、朋はさまざまな現実に打ちひしがれてしまう。気づかいのできる妹と比較され、両親がそろっているクラスメイトの話に傷つきながら、周囲の人から憐れまれないよう、たくさんのウソを吐いていた。