ミステリー界の巨匠・東野圭吾による『白鳥とコウモリ』が映画化。同氏の代表作である『白夜行』や『手紙』の流れを受け継ぐ本作は、とある殺人事件の背景に隠されたミステリーを軸に、「罪」と「罰」の意味を問うヒューマンドラマとなっている。演じるのは松村北斗と今田美桜。近年の出演作がどれも大きな話題を呼ぶ二人が、W主演で容疑者の息子と被害者の娘を好演。本作の出演に懸けた、その想いをうかがった。
今田「和真との出会いは、美令にとって大きな救いでした」
──映画『白鳥とコウモリ』をひと足早く拝見し、ミステリーのドキドキとした要素がありながら、お二人が演じる役柄の関係性や家族を想う気持ちに胸が苦しくなりました。お二人は、最初にこの原作に触れたとき、どのような印象を持たれましたか?
松村北斗さん(以下、松村):東野圭吾さんの小説って、本当にいろんな作風がありますよね。たとえば、人間模様を色濃く描いているものであったり、そうかと思えばエンタメ要素の強いものであったり。そうした、さまざまなジャンルがある中で、この作品はまた少し雰囲気が異なる内容だなと感じました。だからこそ、強い好奇心を抱きましたし、演者としてこの世界に携われることが嬉しかったのを覚えています。
今田美桜さん(以下、今田):私も、これまでの東野さんのミステリー小説と比べて、新しいタイプのバディ作品だなと感じました。私が演じる白石美令は父親を殺された被害者の娘であり、事件の裏側や真相が明らかになっていくにつれて、彼女が想像していた真実や世界がどんどん覆っていく。そうした感情の流れを大事にしながら、美令としてこの作品に入っていくのがとても楽しみでした。
──松村さん演じる倉木和真は容疑者の息子という役でした。二人は立場が真逆ながら、“自分が知る本来の父親の姿”を信じるという共通点がありますが、家族との向き合い方で大事にされたのはどのようなことでしょう?