映画『ルックバック』が、9月11日(金)より劇場公開される。『チェンソーマン』で知られる藤本タツキの同名漫画を原作とする本作で、何よりも大きなトピックは、藤本作品として初めての「実写映画化」であることだ。
「すでに完璧なアニメ版があるのに」という声は監督の名前で一変した
実写化が発表された当時「なぜ実写化するのか?」という声も少なくなかった。それも無理はない。何しろ、2024年に公開された『ルックバック』のアニメ映画版が「これ以上はない」ほどの絶賛の嵐だったからだ。原作そのままの絵が動いている予告編から衝撃の声がたくさん届き、実際の本編も「アニメだからこそ」の表現も含めて完璧な出来栄えだった。実写化の発表時に「あのアニメを超えられるわけがない」「他の映像化は必要ないんじゃ?」といった印象を持たれるのも致し方ないだろう。
ところが、そうしたそのネガティブな声は、監督の名前によりすぐに一変した。『そして父になる』や『万引き家族』などで国際的に知られる、あの是枝裕和監督が手がけるとなれば、「ま…まああんたほどの実力者がそういうのなら……」となるのも当然だろう。
そして、実写版『ルックバック』の本編は「さすがは是枝監督」といえる、生身の人間が演じ、現実が映っているからこその、実写ならではの魅力も大きい作品であり、追加されたシーンにも確かな意義があった。鑑賞後の藤本タツキのコメントを引用しつつ、魅力を紹介しよう。
※以下、実写映画版『ルックバック』の決定的なネタバレを避けつつ、一部内容を記しています。またアニメ版や原作との違いにも触れています。