とある事情から夜逃げを決意した人の引っ越しをサポートするのが“夜逃げ屋”という仕事。実際に夜逃げ屋で働くマンガ家・宮野シンイチさんがその経験をまとめたのが『夜逃げ屋日記』(宮野シンイチ/KADOKAWA)である。それぞれの事情を汲み、できるだけ依頼人の力になろうとする夜逃げ屋だが、どんな依頼も引き受けるというわけではない。
依頼者は22歳の息子と暮らす母親。10年前に離婚し母子家庭として暮らすふたりだが、息子は体が弱くて働けず。母親も息子の看病で度々会社を休んでいるうちに、解雇を告げられてしまう。さらには今住んでいる社員寮は他の社員に使わせるため、次の営業日までに必ず引っ越すようにと言われる依頼者。しかし時は年末、空いている業者が見つからず、夜逃げ屋に電話をしてきたというわけだ。