『八つ墓村』という作品に触れたことがなくても、「祟りじゃー!」というフレーズを聞いたことがある人は多いのではないか。それは1977年に公開された野村芳太郎監督の映画『八つ墓村』の劇中のセリフであり、当時の流行語として日本を席巻していた。
最注目ポイントはやはり「監督:『呪怨』の清水崇」
横溝正史の小説『八つ墓村 金田一耕助ファイル1』(角川文庫/KADOKAWA)は幾度も映像化や舞台化がされており、劇中に登場する金田一耕助は「日本三大名探偵」の1人として知られているし、その孫の金田一一が活躍する漫画およびドラマ『金田一少年の事件簿』もまた有名だ。
そんな風に一種のポップカルチャー的な存在ですらある『八つ墓村』であるが、9月18日より上映している2026年版の注目ポイントは、やはり「呪怨」シリーズで特に知られる清水崇が監督を務めていることだろう。
実際に観ても今回の『八つ墓村』は「清水崇監督の作家性が全開」「より怪異的・恐怖的な方向へとシフトしている」ことが最大の見どころとなっていた。そのことが後述するように賛否を呼ぶ理由にもなっているが、『八つ墓村』を再び現代で映像化する際のコンセプトとして「理にかなっている」ことをまずは称賛したいのだ。
なお、レーティングはG(全年齢)指定となっているが、岡山県で実際に起きた「津山事件」をモデルとしたシーンがあり、大量殺人の描写は(後述するように清水崇監督らしい演出もあって)かなりショッキングであるので、ご留意のもとでご覧になってほしい。
※以下、2026年『八つ墓村』の決定的なネタバレを避けつつ、一部展開に触れています。