明らかに悪そうな見た目をしているけど、実は好青年なふたり組。そのギャップからくるふたりの事件多め、かつシュールな日常をコミカルに描くのが『見るからに怪しい二人』(鬼澤馬勇/KADOKAWA)である。いつも見た目のせいで損ばかりしているように見えるふたり。しかしたまにはその見た目が人を救うこともある。
彼らの定位置、公園のベンチで過ごすふたり組。ひとりは求人雑誌を読み、もうひとりはシャボン玉と、どう考えても積極的に関わりに行きたくない雰囲気を醸し出している彼らに、声をかけようとする集団がいた。
その集団は中学生。眼鏡をかけた気弱そうな男の子が、ほかの生徒に「いいから行けよ! あいつら殴ってこい!」とけしかけられ、背中を叩かれている。どう見てもいじめである。「殺されちゃうよ」と拒否する男の子に「うぜーな! 今俺に殴られてぇのか!?」とすごむ生徒。男の子は嫌々歩き出し、恐怖に滝汗をかきながらふたりの前に立つ。そして「殴られるフリ…してくれませんか」と彼らにお願いするのだ。