作家やクリエイター、お笑い芸人、音楽アーティストなど、多彩なジャンルで活躍する人たちが、心に残る一冊をセレクトして、自身の言葉で紹介! 本を選んだ理由やそれぞれならではの視点を通して、本との新しい出会いや、読書の楽しみを届けます。
私は今まで、本を選ぶ際、自分が今抱えている問題や状況に近いものを読むことが多かった。しかし、本を読む醍醐味として、自分の知らない世界、人の世界を覗くことができる面白さもあるだろう。
最近、特に面識があるというわけではないが、能町みね子さんという人間に興味を持ち、エッセイや小説など、能町さんの著書を読み始めた。私には想像もつかないような人生に、驚きの連続だった。
能町さんは現在、ゲイのライター・サムソン高橋さんと、恋愛関係ではない“結婚生活”を送っている。そのことについて書かれたエッセイも私にはとても新鮮だったし、自分の好きに生きてもいいんだよなと再認識させてくれた。他の著書でも、特に性別、恋愛、結婚、私が無意識に「こういうもの」と思っていたものをひっくり返してくるような読書経験だった。