サンミュージックプロダクションに所属する若手の漫才コンビ・無尽蔵は、ボケの野尻とツッコミのやまぎわがどちらも東大卒という秀才芸人。さまざまな物事の起源や“もしも”の世界を、東大生らしいアカデミックな視点によって誰もが笑えるネタへと昇華させる漫才で、「UNDER5 AWARD 2025」では決勝に進出・「M-1グランプリ」では2024年から2年連続で準々決勝に進出し、次世代ブレイク芸人の1組として注目されている。新宿や高円寺の小劇場を主戦場とする令和の若手芸人は、何を思うのか?“売れる”ことを夢見てがむしゃらに笑いを追求する日々を、この連載「尽き無い思考」で2人が交互に綴っていく。第47回は野尻回。
第47回(野尻) 「『後半の展開が欲しかった』とはどういう意味か? ~来たるキングオブコントに向けて~」
こんにちは。無尽蔵の野尻です。表題の通り、お笑いの賞レースを観ていると、審査員からしばしば「後半の展開が欲しかった」というコメントが繰り出されます。別段難しい表現でもないですし、多くの場合視聴者にとっても非常に納得感のある意見に聞こえます。なぜこのフレーズはこれほどまでに繰り返されるのでしょうか。今回は、この言葉が持つ本質的な意味と、賞レースとお笑いの間に横たわる歪みについて考えてみたいと思います。