ダ・ヴィンチWeb


『京都寺町三条のホームズ』『わが家は祇園の拝み屋さん』『満月珈琲店の星詠み』など、人気シリーズ作品を多数手掛ける望月麻衣さんが、2023年11月に初めての単行本作品として発表した『京都東山邸の小鳥遊先生』(ポプラ社)。京都を舞台に、悩める脚本家と駆け出しの俳優がスターへの階段を駆け上がっていく物語に胸を熱くさせる読者も多かっただろう。そんな支持を受け、待望の続編が登場した。それが『京都北山館の魔女たち』(同)だ。


本作の舞台になるのは、京都北山エリアにある洋館レストラン「ソルシエール」。そこにはミステリアスな雰囲気を漂わせる伊月眞白をはじめとする女性たち――“魔女たち”が働いていた。彼女たちはなにを抱えているのか。少しずつその過去が明らかになったとき、読者の心には温かな灯りがともる。そうして確信するだろう。本シリーズは望月さんの新たな代表作だ、と。


そんな新作を発表した望月さんに、作品に込めた思いをうかがった。


新作は「好きなものを詰め込んだ」一冊


(右から)『京都東山邸の小鳥遊先生』(ポプラ文庫)、『京都北山館の魔女たち』(ポプラ社)、2冊同時に購入すると当たる書影キーホルダー(裏表に2冊の書影)


――洋館レストラン、美味しそうな料理とワイン、タロット占いなど、本作には魅力的なモチーフが鏤められています。


望月麻衣さん(以下、望月):私、ワインが大好きなんですよ。それもあって、いつかレストランを舞台にした物語を書いてみたいと思っていました。さまざまな料理とそれにペアリングさせるワインなどを登場させてみたいな、と。


それから、実は以前からタロット占いも勉強していまして。というのも、「満月珈琲店の星詠み」シリーズで占星術を描いているんですが、占星術を突き詰めていくとタロットと結びついてくるんです。なので、勉強する必然性があった。で、せっかく勉強して詳しくなったんだし、いつかはタロット占いについても書いてみたいなと思っていたんです。


――舞台となる「ソルシエール」で働く伊月眞白、雨宮翠、山田茉莉花の3人はそれぞれが「元芸能人」という過去を持ちます。その設定は、前作『京都東山邸の小鳥遊先生』とのつながりを感じさせますね。


  • 続きを読む