「同僚に『業界暴露本でも描くの?』と言われた」53歳でアパレルディレクターから漫画家へ転身した林田もずる先生の仕事との向き合い方【インタビュー】
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2024年1月、林田もずる先生によるお仕事漫画『ファッションのお仕事』がちばてつや賞一般部門準大賞を受賞。作者が当時53歳で現役のアパレルディレクターだったことで話題となった。
林田先生は現在アパレルの仕事はすべて休業し、新連載『アパレルドッグ』を「モーニング」で連載中。『ファッションのお仕事』のリメイク版となる本作は、国内大手の女性向けブランドで働くMD(マーチャンダイザー)の田中ソラトが、同期のデザイナーや新入社員の後輩と共に社運を賭けてメンズブランドの立ち上げに奔走するストーリー。
人生の半分以上をアパレル業界で生きてきた林田先生に、漫画家へ転身した経緯や、業界を描いた本作で伝えたい思いなどを伺った。
――53歳、現役アパレルディレクターがちばてつや賞準大賞を受賞ということで話題となりましたが、最近までデザインのお仕事をされていたんですか?
林田もずるさん(以下、林田):はい。今年(2024年)の2月に連載が決まるまでの約30年、アパレルの世界でデザイナーやディレクターとして働いていました。