映画『わたしの知らない子どもたち』が10月16日より劇場公開中。同作は『ディア・ドクター』や『夢売るふたり』などで高い評価を得る西川美和が原案・脚本・監督を務めている。
「子ども目線の戦後映画」として完成していた
主人公の1人である教師・曽根文美子を演じた二階堂ふみは、『わたしの知らない子どもたち』の完成した脚本を読んだときに「戦後という価値観が一変した時代を“子どもの視点”から描く、その新しい語り口に強く心を動かされました」とコメントを寄せている。
筆者もその言葉に強く同意する。公開中の映画『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』でも戦争に関する小学4年生の女の子の質問が物語の起点になっていたが、本作は作品としての挑戦が実をなした、「子ども目線の戦後(戦争)映画」として完成していたのだから。
参考記事:https://ddnavi.com/article/1439990/a/
そして、大規模なオーディションにより選ばれた、当時11歳・小学校5年生の小八重葵美(こやえ あみ)の存在感と演技も忘れ難く、何より本当に戦後を生きた子どもに思えることも、あまりに大きい。彼女が性別を捨てて生きなければならなかったこと、もっと言えば男の子に見えなくもないが、女の子であることを隠そうとしていることもわかるという説得力にも注目してほしい。