※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2026年11月号からの転載です。
戦争で親を失った子どもたちの過酷な現実を描く物語で、彼らのために奔走する記者を好演。
「映画の現場はやっぱり特別。とくに今回は第一線を走るスタッフさんばかりの恵まれた現場なので、その一員になれることが楽しみでした。同時に、子どもたちが物語の中心にいるホンを読みながら、自分が彼らにできることはなんだろうと、考えさせられましたね。自分なりの経験や知識を活かし、彼らが安心して芝居ができる環境づくりの一助になれたらと思い、役とリンクしていく感覚を覚えました」
SOSをキャッチし、自分に何ができるかを問い続ける諸積。
「最初は記者として彼らの人生に興味をもつわけですが、収容施設の実態を知ったことから本来の正義感に火が点き、“助けたい”という気持ちに変わっていく。利用されているようにみえるかもしれませんが、諸積の行動は、彼自身の心の声に従った結果だと思います。あがり(完成作)を観たら眉間にずっと皺が寄っていて、諸積、常に困ってますね(笑)。普段から演技プランをもちこむタイプではないですけど、僕も戦争の話を祖母から聞いて育ったので。戦後の世界を自分なりにしっかり想像しながら、その時代に自分が立っている感覚を極力、忘れないように意識して臨んでいました」