「拝啓　奥様、ご主人不倫してますよ」そう書かれた手紙がポストに入っていた――。そこから始まるサレ妻の復讐劇を描いた『サレ妻になり今は浮気探偵やってます　拝啓、奥様 ご主人不倫してますよ』（コマ：原作、蒼衣ユノ：イラスト・漫画/KADOKAWA）。

　結婚15年目、3人の子どもと夫と暮らしていたユミのもとに「ご主人不倫してますよ」と書かれた手紙と、ベッドで女と腕を組んでいる写真が届く。幸せな暮らしだと思って過ごしていたユミにとっては青天の霹靂だった。夫に手紙のことを問い詰めるものの、「ママ友の嫌がらせだ」と言い、ユミの人間関係のトラブルだと責任を転嫁してしまう。思い当たる節もなく、納得できないユミだったが――。

　状況が一変したきっかけは、タブレットの購入履歴。ECサイトの購入履歴を確認したユミが目にしたのは、バニーガールや女子高生のコスプレグッズ。ここからユミの疑念は確信へと変わる。その後、ユミは元サレ妻である探偵事務所相談員・コマにSNSで相談。ここから夫の浮気を暴いていくのだ。

　物語の中でも特に心が痛むのは、子どもたちまでもが浮気の事実に気づいてしまう場面だ。父親が母親以外とカップル専用のスタンプを使っていることを知り、涙を流すシーンには心が痛む。「誰にも相談できなかった」と母に訴える姿は胸が締めつけられてしまった。

　夫の不倫が暴かれ、ユミはどのように復讐を果たすのか。続きが気になる1作だ。

文＝ネゴト / 森ソタカ