はじまりは飲み友達との一夜の過ち。素直になれない大人たちの恋模様
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友達としてはいいけれど、恋人にはしたくない。そんな人に出会うこともあるだろう。適度な距離感を保てていれば問題ない。しかし、間違って「好き」という気持ちが大きくなりすぎてしまったときは厄介…そんな相手だ。
『踏んだり、蹴ったり、愛したり』(壱屋すみ/KADOKAWA)は、イケメンで気が合って、話すととても楽しいけれど、大酒飲みだしケンカっぱやいし、遊びなれている。まさに友達としては良くても恋人にはしたくない飲み友達と、一夜の過ちから始まる素直になれない大人たちのラブコメディだ。
主人公のふたりをはじめ、出てくるキャラクターたちは非常にスタイリッシュ。何種類もの私服やビシッと決めたスーツ姿など、作中でさまざまなファッションを披露するので、見ているだけでそのカッコよさや可愛さに癒される。このビジュアルの強さから、TikTokでも大反響を巻き起こしている話題の作品だ。
もちろん内容からも目が離せない。「顔だけは100点。でもあとはクソ」と辛口の評価をしていたはずなのに、一夜を共にしてからは相手のことがどうしても気になってしまう…。一度は距離をとろうとしても、偶然なのか必然なのか、行く先々で何度となく出くわす始末。
離れたいのか、近づきたいのか。自分の気持ちに半ば気がつきながらも、素直になれないいじらしさが心をくすぐる。そうこうしている間に、待っていましたと言わんばかりにライバルも出てきて、恋の三角関係はヒートアップ。ふたりの気持ちは近づいたり離れたりをくり返し、ドキドキハラハラが波状攻撃のように襲いくる。次第にキャラクターに愛着もわくようになり、せめて、その決着だけは見届けなければという強い使命感に駆られてしまう。
ぜひ素敵なビジュアルに彩られた、不器用なふたりの恋のゆくえを見届けてほしい。
文=ネゴト / たけのこ
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